②令和3年 第1回定例会の予算総括質疑【DXの推進について】

令和3年 第1回定例会の予算総括質疑まとめの続きです。

1.令和3年度当初予算(案)について

(2)DXの推進について

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質問1

間の質問

区では、令和6年度の新庁舎移転がDXの推進においても大きな転換期となると思います。来年度策定される地域情報化推進計画の推進の中で解決すべきペーパーレスやデジタル化に向けた課題解決に取り組んでいくことになりますが、DXの推進に当たって、取組ができていないところはどういったところなのか伺います。

担当課長の答弁

国の示している自治体DX推進の中で大きな動きがございまして、それはシステムの標準化、共通化、またガバメントクラウドへの移行の考えが示されているところでございます。一方で、まだ国も検討段階にあることから、詳細な情報が示されていない状況でございます。そういった状況から、具体的な検討に着手ができていない状態となっているものでございます。

質問2

間の質問

具体的なところに着手できていないというところがありますが、DXの推進に当たり、職員はデジタルを使いこなし、区民サービスの向上や課題の解決をしていける発想力が今後求められていくと思います。今後どのような研修を考え、令和3年度はどのような内容のものを実施しようとお考えでしょうか。

担当課長の答弁

区としましては、これまでも職員のICTスキルの底上げを図るために、職員へのICT研修を行ってきたところでございます。令和3年度につきましては、オンラインでの研修を中心に考えているところでございます。内容としましては、データ解析やエクセルの初級プログラミング、情報セキュリティなどを予定しているところでございます。

質問3

間の質問

民間IT研修受講料65万9,000円と事務費が書かれているわけですけれども、この中で研修できるということなのでしょうか。必要な研修がちゃんと行われるだけの研修費が用意されているのかなというところがとても心配です。

担当課長の答弁

構造改革の見直しの中で、令和3年度は研修費の削減を行ってございますが、オンライン研修など執行方法の工夫により、研修の量質ともに保ってまいりたいと考えているところでございます。

質問4

間の質問

庁内のWi-Fi環境の整備について伺います。Wi-Fi環境の整備、こちらのほうは待ったなしだと思います。新庁舎移転までの間はどのように運用されていくのか伺います。

担当課長の答弁

ウェブ会議などの需要が高まっているということがございますので、今年度、区の三層分離を通さないインターネット環境としまして、ウェブ会議用のモバイルルーターを導入してきたところでございます。そのほかの現庁舎におけるWi-Fi環境の充実に向けた取組としましては、来年度前半を目途に会議室などへ有線によるWi-Fi環境の整備を行う予定でございます。

質問5

間の質問

すこやか福祉センターでは、オンライン相談窓口の運用が始まりました。今後、かんがるー面接でも活用され、様々な事業においての展開が期待されます。荒川区ではオンライン教育相談、埼玉県吉川市ではオンライン子育て相談が実施されています。区は今後のオンライン相談窓口の運用をどのように考えていらっしゃるのでしょうか。

担当課長の答弁

すこやか福祉センターでは、1月29日からオンラインによる1対1の対面型の相談を開始しているところでございます。今後、区民等が手続や相談のためにわざわざ来庁しなくても済むように、テレビ会議システムを活用した遠隔相談やウェブ会議など、区民の利便性向上に向けた取組に推進してまいりたいと考えているところでございます。

質問6

間の質問

今年度、区の公式LINEアカウントの運用が始まったり、スマホで税や保険料が支払えるようになったりと、デジタル化に向けた区の姿勢が見える一方で、時代の流れから取り残されてしまっているのが往復はがきの存在です。高齢者の方からの申込みの受付としては一定数求められている一方で、往復はがきを見たことのないデジタルネイティブ世代が対象の講座であっても、往復はがきのみ申込みを受け付けているという事業がいまだに存在します。改善を求めてきましたが、個人情報保護の観点から改善できないという回答でした。改善できないというのはどういう理由なんでしょうか。

担当課長の答弁

その理由としましては、区が2012年に発出した内部向け通知の中で、インターネットメールについて公印の押印を省略した文書であることや、生年月日その他の記述により個人を特定できる情報がないもののみを送付できるということを条件付けていることでございます。なお、この通知につきましては、区民の利便性向上の観点から関係所管と調整の上、見直しを図っているところでございます。

往復はがきは必要な方の申込み手段として残しつつ、メールやオンライン上での申込みも選択できる環境を整えるため、原因となっている文書の取下げは早急に御対応をお願いいたします。

個人情報というとセンシティブな領域であるため、これまで立ち入った調査などは行われにくかったかもしれません。しかし、庁内も今後急速にデジタル化が進んでいくことを考えれば、これまでは何となく違和感を感じていたものに対しても、しっかりと向き合うことが求められると思います。

質問7

間の質問

デジタル化と個人情報保護はセットであり、DXをテンポよく推進していくためには、今後情報システム課と総務課の個人情報に対する役割分担の整理をしていくことも必要なのではないでしょうか。

担当課長の答弁

これまで個人情報保護に関しましては総務課、ISMS認証取得及び情報資産の管理等につきましては、情報システム課において行ってきております。そのため、類似の通知が総務課、情報システム課の双方から出ているケースもございました。またそういった状況から、職員から見て分かりにくい場合もございます。DXの推進のためには、情報セキュリティに関する正しい知識及び理解が不可欠でございまして、現在少しずつルールの統一化などを行ってきているところでございますが、引き続き事務分担の整理をはじめとして、DX推進に向けた環境整備を行ってまいりたいと考えております。

職員の方にも分かりやすいルールづくり、ぜひ行っていただきたいと思います。

またこの件を通して、組織を横断した議論が適切になされていないのではと感じました。今後DXを推進していく上で大きな足かせになるのではないかと懸念します。

質問8

間の質問

令和2年度第4回定例会の一般質問において、DXが単なる行政のデジタル化ではなく、同時に組織の変革も推し進めていくためには、戦略と強力な権限、適切な人材の確保が不可欠と述べさせていただきましたが、言い換えれば、DXの推進とともにしっかりと構造改革をすることだと思います。その辺はどなたがしっかりと先導されていくのでしょうか。

担当課長の答弁

構造改革の方向性の一つとして、デジタルシフトの推進を掲げてございます。組織の再編も含めて取り組んでいく考えでございます。この推進に当たりましては、区長をはじめ幹部職員によるリーダーシップが不可欠であると考えておりまして、全庁的な取組として推進体制を構築してまいります。

DXは広い視野を持って進めていく必要がありますので、CDO候補など、ICTに精通した外部の方も上手に活用していただきたいです。対象となるような人材からお話を聞くと、異動が不要なオンラインの環境でなら関わってもよい、拘束が少なくてよいという方ばかりでした。それで20の自治体と関わっていますという方もおられました。そういったトレンドの感覚を持ち合わせ対応していかなければ、よい人材もつかまえられないと思います。

質問9

間の質問

区としてはどのように外部の人間を巻き込んでいくとお考えでしょうか。

担当課長の答弁

DXの推進については、対象となる範囲が大きく、またスピード感を持って取り組んでいく必要があるということもございます。そのために外部人材の活用などを含めまして、今後の体制充実について検討しているところでございます。

来年度はデジタル庁も設立され、どの自治体も人材の確保に動いているため、奪い合い状態です。行政のこともITのことも分かっている人はそれほどたくさんいらっしゃいません。人材確保は急務であることを訴え、質問を終わります。

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