令和3年 第3回定例会の決算総括質疑

令和3年9月24日の決算特別委員会で総括質疑を行いましたので私なりにまとめたものをご報告いたします。

通告内容はこちらです。

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今回は会派の都合で急遽登壇することになりました。

「妊娠・出産・子育てトータルケア事」について質疑し、様々な答弁を得た点に注目です。今後の改善に大いに期待します。その他、保育士さんから相談を受けていた件について、そして環境施策については1問だけ質疑し時間終了となりました。

それでは以下、長いですが私の質疑部分と、それに対する区の答弁です。

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1.妊娠・出産・子育てトータルケア事業について

質問①

間の質問

まず、産後ケアカードについてお聞きします。産後ケアカードの発行数が令和元年度に約2,000枚だったものが令和2年度には約1,000枚と半減しており、かんがるー面接数に対するケアカードの発行割合も77.9%から41.6%へと激減しています。この状況に対し「区がかんがるー面接時にケアカード発行を抑制しているのではないか」との懸念の声も聞きますが、この発行数が減少した理由について、どのように分析しているのか、お尋ねします。

担当課長の答弁

新型コロナウイルスの感染拡大初期の不安感の大きさが利用申請に結びつきにくかった主な要因であったと考えてございます。

質問②

間の質問

もし新型コロナを理由に使う予定がないとかサポートを見込めるとか、そういった理由で利用しないというふうにおっしゃったとしても、必ずしも例えば安産とは限らないし、サポートしてくれる方が必ず来てくれるとも限らないので、産後の回復というところも個人差があるというところを含めて、面接した保健師等がもしかしたらということはありますよということを逆に丁寧に説明をして、そしてケアカードの発行につなげるというのが本来の役割だと思うんですけれども、いかがでしょうか。

担当課長の答弁

区では、妊娠から出産、子育てまでの個々のニーズに応じた切れ目ない支援を行うためにトータルケア事業というものを実施してございまして、そういった観点からは妊産婦の方全てが支援を必要とする存在と考えてございます。現在、保健師の面接を含めましたかんがるー面接プラン作成を含む妊産期相談支援事業の改善につきまして、サービスの担い手側の意見も踏まえまして、検討を進めているところでございます。

質問③

間の質問

区はこれまで、かんがるー面接等を通じて支援が必要であるか否かを判断し、必要と考える方にのみケアカードを発行していますが、先ほど、そもそも妊産婦全員が支援を必要とする存在であるという旨をおっしゃっていたとは思いますけれども、現状はそういうふうに思えません。

かんがるー面接のプラン作成の在り方の見直しや、妊産婦全員が希望すれば支援が行き届くよう、産後ケアカードの発行の見直し、考え方の見直しを早急に行い、子育て先進区らしい妊産婦支援を実現すべきと考えますが、区の見解を伺います。

担当課長の答弁

御指摘のありました産後ケア発行の考え方の見直しにつきましては、支援を必要とする方が適切にサービスを受けられるよう、担い手側の体制も踏まえまして、子育て先進区実現の観点から検討してまいりたいと考えております。

質問④

間の質問

ファーストバースデーサポート事業について。子育て用品のカタログギフトや第二子以降の方は子育て商品券がもらえるということもあって、アンケートの回収率が高いと聞いています。同調査では、これまで難しかった産後ケア事業等のサービスを利用しなかった方からも、その理由を聞くことのできる貴重な機会です。(産後ケア事業等を)利用しなかった理由としては、新型コロナの影響以外にどのようなものがあったのでしょうか。また、調査からどのような意見が得られたのか。ニーズをどのように分析し、来年度予算につなげていくか、お考えをお聞きします。

担当課長の答弁

事業等を利用しなかった主な理由で新型コロナウイルス感染症の不安に関するもの以外では、事業を必要と考えなかった、里帰りから戻った時点や転入した時点で事業の対象期間が終了したといったものが挙げられるところでございます。また、産後ケア事業等の利用者のうち、満足度において、やや不満、不満と回答された方からは、利用可能期間や回数、1回当たりの時間が短い、施設まで行くのが大変といった御意見を頂いてございます。今後とも事業を利用しなかった方や利用しづらかったという声に向き合い、担い手側の状況も踏まえながら、妊娠・出産・子育てトータルケア事業の充実に努めていきたいと考えてございます。

質問⑤

間の質問

アンケートでは産後ケア事業が利用しづらかったという声もあったと思います。区が令和2年度から中部・南部のすこやか福祉センターでのデイケアを廃止したこと、そして産後ケア事業等の利用実績の7割を占める区内の助産院は北部に集中しているため、南部や東部にお住まいの方を中心にアクセスしづらい現状が考えられます。区南部における産後ケア事業等のサービスを受けられる施設の開設を切望する声は多く、また、事業の担い手側からも区南部への施設開設に向けた支援を要請されています。新たな施設開設に向け、区も何かしら支援を行うべきではないでしょうか。

担当課長の答弁

サービスの担い手であります助産師会からは、区の南部への施設開設に向けての支援を要望されているところでございまして、現在のところ、開設可能な建物の条件などを助産師会側で検討していると聞いてございます。区といたしましては、情報の提供なども含めまして、どのような支援が行えるか、今後検討してまいりたいと考えております。

質問⑥

間の質問

これまで父親等向けの講座の拡充の必要性を訴えてまいりました。同アンケートの回答から、父親等向け講座構築の参考になるような意見は聞くことができたのでしょうか。

担当課長の答弁

少数ではございましたが、父親向け事業拡充の要望がございました。また、子育ての悩みとして、父親向け事業の拡充の要望のほか、パートナーの育児参加への意識が高くないことや育児経験が少ないこと、多忙で育児に参加したくてもできないといったような声が寄せられております。このような意見を踏まえまして、今後の事業の改善に当たっていきたいと考えております。

質問⑦

間の質問

産前・産後サポート事業として初妊婦や乳児、その家族を対象とした教室や講座を実施していますが、新型コロナウイルスの感染拡大の状況を踏まえた開催状況と、区がオンラインで行っているものについて、併せてお聞きします。

担当課長の答弁

会場規模に合わせて定員をほぼ半減した形で開催しているところでございます。これらの事業の中で、現在オンライン形式で行っているものはない状況でございます。

質問⑧

間の質問

オンラインの実施はこれまで要望してきましたが、取り組まれていないということですね。例えばBP1プログラムは、近い月齢の赤ちゃんを育てるママ同士が集まり、子育ての相談や喜びを分かち合うことのできる仲間づくりができる事業ですので、コロナ禍でも定員を半数程度に抑えるなどして開催されたことは高く評価いたします。一方で、参加希望者が多いこんにちは赤ちゃん学級、いわゆる両親学級などは、事業は実施しているのに満席になり参加できなかったという声も聞きます。本来、希望者全てが参加できるものであるべきです。コロナ禍の令和2年度のこんにちは赤ちゃん学級の参加者数は前年度の6割弱でした。両親学級をオンラインで開催している文京区、世田谷区、大田区、江東区などは、一度に50組まで参加可能であったり、グループワークをすることで地域のつながりをつくることを意図するなど、参加希望者の参加の機会を奪わない工夫をしております。また、杉並区など独自の動画を作成し、YouTubeなどで配信している自治体も多々あり、多様なニーズに応えています。区としても他区の事例を参考にして、オンライン講座の開催やYouTubeなどでの動画配信等、事業改善に取り組まれてはいかがでしょうか。

担当課長の答弁

今後、運営を委託している事業者との調整をしながら、実施による効果も含め、検討してまいりたいと考えております。

質問⑨

間の質問

父親等向けの栄養講座は、すぐに満席になるということで、ニーズの高い事業であることを示しています。今後、父親等向けの講座の拡充も図るべきであると訴えてきましたが、現在の検討状況を伺います。

担当課長の答弁

妊娠・出産・子育てトータルケア事業の中でも、より推進していくべきものと位置付けており、頂いた御意見を踏まえまして改善・充実させていきたいと考えてございます。

2.保育行政について

(1)保育士の処遇改善について

これまで我が会派は、保育の質の向上の必要性について訴えてまいりました。そして、保育の質ガイドラインが令和元年3月に策定されました。保育の質の向上のために、あるべき保育の姿を示し、共有することは大切ですが、保育者が健全な労働環境の下で働けることが大前提にあります。新型コロナ感染のリスクと闘いながら保育の現場を支えてくださっている何人もの保育士さんから相談を受け、共に解決の道を模索したことから、保育士の処遇について、まず伺います。

委託費の弾力運用が可能になり、本来、人件費に充てられていたものがその他の目的に使えるようになったことで、運営する運営法人の経営資金として活用され、人件費を抑えた運営がなされているケースもあります。そのほか、保育士等の宿舎借り上げ補助8万円のうち、事業者負担とされている8分の1の1万円に関しては、これまで区が負担してきましたが、令和3年度は事業者負担となっていることも人件費をより削減する方向に拍車をかけないか、懸念しているところです。

質問①

間の質問

そこで、まず伺います。都の補助金の関係で、社会福祉法人の人件費比率に関しては都が把握していると思いますが、区が把握できる株式会社の区内認可保育所の令和2年度の人件費比率の状況についてお伺いします。

担当課長の答弁

令和2年度の株式会社運営の認可保育所の人件費比率は、平均56%でございます。

質問②

間の質問

昨年度人件費比率が50%以下だった園に関して教えてください。

担当課長の答弁

昨年度人件費比率が50%だった園は12園でございます。

質問③

間の質問

その12園、昨年度人件費比率が50%以下だった園の中で、今年度の調査でも50%以下だったところはありますか。

担当課長の答弁

今年度も50%以下だった保育園は7園でございます。

質問④

間の質問

人件費比率を参考にし、処遇改善のための独自の取組を行っている自治体もありますので、中野区としても引き続き改善のための支援をしていく必要があると考えます。令和3年度からは、区が把握できる認可保育所の前年度の人件費比率を公表するとのことですが、そのスケジュール等はどうなっていますか。

担当課長の答弁

人件費比率の公表に当たりましては、事前に民間保育所に十分周知する必要があると考えております。昨年度末、民間保育所に説明をいたしましたが、今年度は新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、対面での説明ができていない状況でございます。今後、民間保育所に改めて説明した上で公表していきたいと考えております。

質問⑤

間の質問

4月入園の申込みの開始は10月です。本来であれば申込み前に公表されていることが望ましいと思いますが、いかがでしょうか。

担当課長の答弁

民間保育所への十分な周知ができていない状況でございますので、今後、改めて民間保育所に説明した上で公表していきたいと考えておりますので、10月の公表は難しいと考えております。

間:公表に当たっての丁寧な許可取りというのは必要なことだと思います。次年度以降はスムーズな公表ができるようになると思いますので、今年度も可能な限り早い段階での公表をしていただきたいと思います。

質問⑥

間の質問

令和2年は新型コロナウイルスの感染拡大により、区は4月13日から6月の間、保育所の臨時休業と園児の登園自粛要請を行いました。その際、区は、委託料はこれまでどおり全額支払う旨の通知をしており、ほとんどの保育所は通常どおりの賃金を保育士等に支払いましたが、一部保育所では欠勤扱いにするなどして、通常どおりの賃金を支払わないケースもあったと聞いています。この際の区の対応を御説明ください。

担当課長の答弁

臨時休業となりましても保育士等の給与は通常どおり支払うよう、根拠となる法令や国からの通知等を示して指導いたしました

質問⑦

間の質問

様々な通知や働きかけなど、でき得ることはしていただいたと聞いています。今回相談を受けていたケースでは、結果的に第三者組織の協力を得て賃金は支払われたと聞いていますが、本来、保育士等に支払われるはずの国民の税金が緊急措置の裏側で事業所運営のほかの経費に使われてしまうような事態は避けなければなりません。区は、明らかに違法ではないが制度の趣旨に反した運営を行う事業者がいた場合、どのような対策をとるおつもりでしょうか。保育所運営に何らかの問題があった場合において、区として関与できること、権限についても併せて伺います。

担当課長の答弁

区としては、子ども・子育て支援法に基づき対応を行っております。まず巡回指導によりまして適切に保育事業運営を行うよう指導していきます。その中で法令違反等、そういった可能性が認められましたら指導検査のほうを行います。指導検査でも改善されない場合、さらに改善に係る勧告、命令というふうに指導をしてまいります。

質問⑧

間の質問

保育士等の突然の退職は、通っている園児の生活にも大きな影響が及びます。一斉退職となれば一時的でも人員不足となり、保育の質が保てません。また、突然担任が辞めてしまうことで園児が心理的に影響を受けることもあります。園内で起こっている問題をいち早く区がキャッチし、支援することが必要と考えますが、保育者や保育士等からの区の相談体制の充実を図るとともに、相談窓口についての周知が必要と考えます。見解を伺います。併せて、相談の実績についても教えてください。

担当課長の答弁

区には、保育園に子どもを預けている保護者のほか、私立保育園の保育士からの相談も寄せられております。保護者や保育士等には区の相談窓口を案内しておりますが、引き続き相談しやすいよう周知してまいります。また、令和2年度の電話での相談実績でございますけれども、61件でございました。

間:周知をしていなくても61件の実績があるとのこと。しっかりと周知することによって、もっともっと相談があるのかもしれません。「いつでも相談を受けられる」ということの周知は必要と思いますのでよろしくお願いいたします。

(2)保健所の検査・巡回指導について

質問①

間の質問

現在の検査・巡回指導はどのように実施されていますでしょうか。

担当課長の答弁

巡回指導につきましては、保育施設の事故防止等のために実施しております。定期的に実施するもの事故等が発生したときに実施するものがございます。実績といたしましては、令和2年度は166回、令和3年度につきましては、新型コロナウイルスの感染症の対応というところで電話で行ったものも含みますけれども、現在までに149回実施しております。検査につきましては、主に運営基準を遵守しているのか確認するために定期的に行います一般指導検査と、一般指導検査でも改善が見られない場合や保育施設の運営に重大な支障を及ぼしているおそれがあると認めるに足る理由があるときに行います特別指導検査がございます。令和2年度は、一般指導検査31回、特別指導検査を3回、令和3年度につきましては、現在までに一般指導検査11回特別指導検査を1回実施しております。

質問②

間の質問

あってはならないことですけれども、保育所側に虐待やグレーゾーンと言える行為があった場合、区はどのように関わりますか。

担当課長の答弁

まずは該当園のほうに巡回指導を行いまして、虐待など不適切な運営を行っている疑いがある場合には、関係機関と連携いたしまして特別指導検査のほうを行います

質問③

間の質問

たとえ保育士さんがそのような現場を目の当たりにしたとしても、園からの犯人捜しを恐れて口をつむぐ場合もあります。区が日頃から事前通知なしの訪問を行うことで、相手に警戒されずに訪問できるようになり、虐待や不正の現場を押さえやすくなると考えますが、いかがでしょうか。

担当課長の答弁

現在でも保育士の配置状況を確認する場合など、検査の目的に応じまして、事前通告なしでの検査のほうも行っております。今後も目的に応じた手法で検査のほうを行ってまいりたいと考えております。

間:ぜひよろしくお願いします。

質問④

間の質問

児童相談所が区に来ることで認可保育所の認可権限が区に下りてくると聞きます。区としては、さらに検査・指導等を厳格に実施すべきと考えますが、見解をお聞きします。

担当課長の答弁

児童相談所の設置に伴いまして、現在実施しております子ども・子育て支援法に基づく指導検査に加え、児童福祉法に基づきます指導検査のほうも行うこととなります。子ども・子育て支援法に基づく検査につきましては、保育施設の適切な運営というところに主眼を置いて検査を行っているところでございますが、児童福祉法に基づく検査につきましては、入所者の処遇や職員の配置、勤務条件、経理、設備の状況など、管理運営全般について把握するために、児童福祉法に加えまして、労働基準法など関係諸法にも適合しているのか検査してまいります。従来の検査や巡回指導に加えまして、児童福祉法に基づく検査についても的確に実施してまいりたいと考えております。

区が保育の質の維持・向上に対して、しっかりと取り組むことを要望しまして、この項の質問を終えます。

(3)環境施策について

ちょっと時間がなくなってしまいました。最後に、環境施策について一つだけ伺いたいと思います。

質問①

間の質問

区として様々なイベントや冊子など、(環境施策に対して)普及啓発に取り組んでいると思います。これまで行ってきた普及啓発の在り方は現状からは十分とは言えず、大胆な改革・改善が求められると考えます。中野には十分過ぎるほどのリソースがあります。区内企業や商店街などとコラボしたイベント等の企画やオンラインの講演会など、「○○×環境」、できればもう一つを掛け合わせる形で、中野にある様々なリソースとコラボレーションして展開していくことは可能です。サブカル×環境×子育て、若者×環境×スポーツなど、アイデア創出をすれば尽きることがないはずです。区民の中には、気候変動を食い止めなければならないからと行動変容する人もいれば、かわいいとかエモいとかで行動変容する人もいるわけです。今定例会でゼロカーボンシティ宣言をするわけですから、世田谷区の事例や徳島県上勝町のような先進的な取組を参考にして、一定以上のコストをかけた独自の環境施策への取組を検討していただきたいと思っていますが、同時に比較的低コストでも実現可能な、ありとあらゆるユニークな普及啓発を仕掛け、中野のポテンシャルを生かした環境施策の展開に挑戦してみてはいかがでしょうか

担当課長の答弁

普及啓発ということでございますが、今年度は新渡戸文化中学校のSDGs研究ゼミから要請があったところ、区が出前講座を実施したことをきっかけに、子どもたちの研究成果をエコフェアで発表してもらうことになり、連携を生かした取組を予定しております。来年度はゼロカーボンシティ宣言をより広く区民・事業者に啓発するための講演会などを現在検討しているところでございます。

時間切れになり、質疑はここまででした。

お読みいただきありがとうございました!

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